さんかく

本好きの下剋上 司書になるためには手段を選んでいられませんのさんかくのレビュー・感想・評価

3.7
なろう原作アニメ観るのは3作目かな。(聖女の魔力、無職転生…)

有名ですよね。書籍化された原作やコミカライズが大人気とか。なろう小説といっても、児童文学あるいは少女小説系の作風で、無職転生みたいなアクの強さはありません。安心の全年齢向けなので、それも売れてる要因なのかも。学校でも読みやすそう。

アニメーションとしては見るからに低〜中予算を感じる作り……ということもあり(声優は速水さんや子安さんとなかなか素敵なラインナップ!)、気まぐれに作業用で流してみたら、なかなか面白くてところどころ作業が止まってました(笑)とはいえ話の運びは単純めなので、流し見でもついていけます。ほぼほぼとんとん拍子で進み、ほのぼのした気分で見れる系の作品だなあと思っていたら、ラストのほう!!!特に第1部の本編最終話である14章で明かされた、「お貴族様」の実態というか本性がなかなかに衝撃的でした。胸くそ悪さを感じたけれど、そういう人間の嫌な面の描写がされる生々しさを、面白いと感じるほうので今後の展開けっこう楽しみです。(何よりベストセラーの大長編なのだから面白くなるに決まっている、はず!)さらに言えば、作画を頑張ってくれたら、面白さ3割増しになると思うのでそこも今後に期待したいです……!(無職転生のアニメのハイクオリティさ、本当に奇跡だよなあ……。)

ところで、異世界転生して大人が子供になる系の話、主人公の性格に幼さを感じることが多いですが、身体年齢に引っ張られるのだろうなと解釈して納得するようにしています。しかも本作の場合、主人公は就職前の女子大生とのこと。親の庇護の元で育った二十歳ちょいのフツーの文化系女子大生が、急に異世界に飛ばされたとしたと考えれば、この未熟な振る舞いもあり得るなあと思えました。(おのれをふりかえる……)
そして個人的に、主人公ができた人間でなくても、「逆に身近に感じられて良い!」と楽しめるタイプというのもあります。ハリポタも主人公はそんなに好きではなかったしなー。

実は本作、過去にベストセラー小説と聞いて興味を持ち、本家(なろう)で結末のほうだけを読んでみて、ピンと来なくてそのままにしてました……。気軽に物語に触れられるアニメはありがたいですね〜!
さんかく

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