Train

新世紀エヴァンゲリオンのTrainのレビュー・感想・評価

新世紀エヴァンゲリオン(1995年製作のアニメ)
5.0
シン・エヴァ観てから熱が冷めなくて貞本義行の漫画版と同時に振り返って見たんだけどやっぱりアニメとしての面白さが他の作品以上に詰まってて、アニメを見る者が必ず通る道と呼ばれるのも大いに納得できる。当時謎が謎を呼ぶ展開が毎週毎週お茶の間でやってたことを思うと生まれてないとはいえ、流行りのブームに乗れなかったのは至極残念だ。その後同様の雰囲気で盛り上がったまどマギも結局後追いでブームに乗る機会は失ってばかり。今後これらに匹敵する作品が現れるかどうかは正直怪しい。

先ほど挙げた謎が謎を呼ぶ展開以上に個人的に魅力的と思えるのは悩めるキャラクターの存在。他人の恐怖、多人への嫉妬、自己嫌悪…どのキャラクターにしても人間臭い。庵野自身が投影されてるとよく聞くが、庵野でなくても負の感情は日々生きてる中で感じるものであるので非常に共感しやすい。日本中どころか世界中の"シンジ君"や"アスカ"達を虜にしたのはそういう部分もあるからだろう。それをテーマとして一貫して描いた庵野は一人の哲学者、詩人と呼べよう。

エヴァにしてもツイン・ピークスにしても後半はカオス状態で一見するとシナリオが破綻しているように思えるのにどうして傑作にしか思えないのか。他の作品なら叩かれる部分なのに。エヴァだから、庵野だから、リンチだから、と納得してしまってる所もあるんでしょうけど、やっぱり好きなんでしょうね、作品が。その作品が持つカオスが好きすぎて常に求める感じ。あー、カオス気分味わいてえ!ってことでシン・エヴァ2回目見てくる。
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