ユーネク内の配信が今月で終了との報を聞き猛スピードで再見。やはりというか、元々陰気なガキだった俺をさらに変な方向へと拗れさせた一因は本作にあったのだと確信した。外部を逐一拒否し、内省と過去ばかりが優先されるとことん閉じられた世界観。狭苦しいスタンダードサイズにぎゅうぎゅう詰めの自意識。画面の四隅を緑内障のように霞ませ、環境音は暴力的なノイズで塗り潰す。演出家の加担によって、なおも病める少年少女たちはフレームの内側へジワジワ追いやられていく。そこに超絶ダウナーなクラブミュージック(耳を劈くドリルンベース最高)が乗っかったりして、もう素晴らしいの一言。究極のアンビエント思春期暗黒童話集。ミレニアムな青春の表象(ドラッグ、ギャルゲー、ネット掲示板)が次々と浮かんでは消え、あの時代だからこそ存在した「闇」のかたちに触れたくなって、ふとした時また見返すのだと思う。