なむ

異世界スーサイド・スクワッドのなむのレビュー・感想・評価

3.0
アメコミは全く知らなくて、ノーランのバッドマンシリーズを見た程度の知識で話します

まず、バッドマンでもなくジョーカーでもなくなぜにハーレイなのだろうか?
調べてみるとどうもスーサイド・スクワッドというのはチーム名で、バッドマン劇中に登場する人気のヴィランで結成したチームのようだ
けど、いくらなんでもハーレイ以外魅力なくねえか?と思ったら、映画版の時点で批評家から散々指摘されていた点らしい

ハーレイを出す以上、ハーレイを徹底してキュートでセクシーに描くのがエンタメというものだが、ポリコレの影響なのか中年黒人女性が扇情的なダンスを踊る誰得EDをお届けされる

いまいち惹かれないキャラクターと、なろう世界という薄っぺらいテンプレ世界を掛け合わせることで、とくに化学反応を起こすこともなく、真に迫るものが全くない作品の下準備が整った。これファンでも楽しめるか怪しいぞ

さて、こんな素敵な作品を手掛けるのは、日本が誇る圧倒的映像力の持ち主、WIT STUDIOだ
もはやDCがライバルを減らすための工作活動を仕掛けてきた、と言ってくれた方がまだすっきりする事件だ

「戦う前から負けている」と評するに相応しい本作だが、WITの涙ぐましい努力によって、先の展開がほんの少しだけ気になる、小さじ1杯程度の魅力を持った人物がヌルヌル動く、熱心なオタク以外は3話以内に脱落する凡作に落ち着いた

負け試合でも試合成立のために、懸命に敗戦処理を行うWITの勇姿を見届けたい方にオススメ
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