『理不尽な現実に小指を立てろ!一歩踏み出すことの難しさと仲間の大事さを唄うロックが此処に在る。』
2024年春枠では似たような路線で『夜クラ(夜のクラゲは泳げない)』があったけど、こっちの生々しい対人のやり取り・外に向かう感情の尖り方が近頃のアニメの中では異質なくらいに目立っていて、毎話追いかけるのは正直しんどくもあったけど、見終えた今心に残る全13話だったという感情が湧くあたり、やはりよく出来た作品だったんだなぁ…と思います。視聴後に残る気持ちとしては新鮮で、まだアニメもこういう可能性があるんだ…と感じさせてくれたアニメに出会えました。
仁菜の言動は確かに狂犬じみた感じがあるけど、それを曝け出せる相手や、時にそれをおかしいと咎めてくれる仲間、支えてくれる周りの人なんかの存在あっての話で、そこを踏まえて仁菜が決めた答えがラストがあれだったというのが、ご都合展開万歳のアニメ界に中指、もとい小指を立ててるんだろうなと思います。
どこかで見た『長い第1話を13話かけて見てた』という感想がとても的を得ていると思います。。。でも一本芯を通すって本来そういうことなんだろうな。
ベストエピソード:
『#10 ワンダーフォーゲル』
遠く東京で音楽をやると決めた娘に対して見せる父の不器用なエールがたまらなかった+かつて住んでた熊本の街並みのノスタルジーで忘れられないエピソードになりました。