このレビューはネタバレを含みます
絶対に映画を先に観て下さい。
でないと何がなんだか分からないですし、そこそこ動くアニメーションが取り柄の意味不明な駄作という評価になりかねません。
もう一度言いますが、絶対に映画を先に観て下さい。
海外アニメというよりも日本アニメを観たような感覚でした。それは決してアニメーションをサイエンスSARUが作っているから、というだけではなく脚本とか画作りとかキャラクターとかそういった部分も含めて全体的に、という意味です。
比較するのは酷なものですが、映画よりも細かくより丁寧に人物を描いていたので入り込みやすかったです。世界観や設定については相変わらず説明されない箇所も多かったですが、それでも作品の面白さを損なう物にはなっていませんでした。謎の解明や各々のキャラクターがどう歩んでいくのかが気になり、最後まで真剣に観られました。
後映画の方では二股描写が辛くて、最後まで中国系の女の子が可哀想で可哀想で仕方が無かったんですが、本作ではその描写が大幅に緩和されかつより良い物として描かれていたのはとても好感持てる点でした。(とは言え制作側がご都合主義的に登場人物の恋愛感情を吹っ切れさせてた感も強いので、全てに対して好感持てた訳じゃないんですが。)
とはいえ恋愛モノとしてはなんとなく「どこかで見たなぁ…」という展開が多く、そこまで心動かされるような作品では無かったです。キャラデザが可愛いと感じられる物では無かったり、特に理由無く性行為やキスをする描写が嫌いなのもあるかもしれません。
総じて本作は『スコット・ピルグリム』を知らない人に勧める程の傑作では無いけど、観たいけどどうしようか悩んでる人には是非お勧め出来る作品でした。