ポケモンが可愛いので、それだけで最高ではある。
主人公も可愛い。のんの声めっちゃ良い。(一つ結びの髪型は動きを表現するのに最適だと思った。ある程度の長さがあったほうが動きは映えるが、結んでいない場合は動きが複雑になりすぎて表現が難しい)
ストップモーションアニメと聞いてイメージするような平坦な構図だけじゃなく、煽りや俯瞰や寄りなんかも多用され、世界の中に入り込んでる感じがして良かった。
ポケモンと人間とで体格差があるので、例えば小型のポケモン越しに主人公を映すと煽りの画角になったりして、その辺がダイナミックさを生んでるのかも。
逆にポケモンを見上げるような構図も良かった。飛ぶカイリューをスクーターから見上げるシーンとか。
ただこのシーンで主人公は、絵になるカイリューを見たら当然のようにそれをスマホで撮っちゃう。
ポケモンのためのリゾートってことだけど、まあこれは客に対する態度では無いよなと思う。
このチグハグ感はこのアニメだけのものではなく、ポケモンというコンテンツにそもそも備わっているもののように感じる。
主人公をはじめ人間達は皆、ポケモンのことを種族名で呼ぶ。コダックはコダック。
コダックは1匹しか出て来ないのであまり違和感は感じないけど、最終話でピカチュウが団体で訪れた辺りで流石に違和感が出てくる。ニックネームとかはないのか?
ポケモンを種族名で呼ぶというのはアニポケでもそうだし、なんなら人間が出てこないポケモン不思議のダンジョンシリーズですら、ポケモン達はお互いを種族名で呼んでいる。
名前は対象を他から区別するものだ。
コダックやピカチュウという呼び方は、ワンちゃん、ネコちゃんという呼び方と同じ階層のもの。
その呼び方は、相手を自分と区別するのではなく、相手を人間と区別している。
チグハグ感の根本的な原因は、ポケモンというコンテンツが個体ではなく種族をキャラクター化していることにありそうだ。
(だから最終的には、ピカチュウはピカチュウらしく大きな声で"鳴ける"ようになる)
それが悪いというわけではないけど、ポケモンを主体として扱うような作品が今後も増えていくのなら、今回感じたようなチグハグ感も加速していくんだろうなと思う。
何はともあれめっちゃ可愛かったのでめっちゃ良かった!!