史上初、戦わないプリキュア。そして主人公が犬。
俺はね、ペットって存在がどうなのかって正直思うんですよ。去勢とかさせてさあ人間の都合とかエゴとか押し付けられて、うちの実家の犬もゴミのような家に連れて来られて可哀想に思うわけですよ。誕生日に犬用のケーキとかあげても特別喜ぶでもなくばくばく食べて、人間が勝手に誕生日を祝って満足してるだけなのかもとか思ったりする。でもウチの犬は大層賢くて愛嬌があって人の感情の機微に敏感で落ち込んでいるときは慰めてくれるし、ぶっちゃけ俺があんまり帰りたくない実家にわざわざ帰るのは犬に会うためが9割を占めている。
変な長い話してきたけど何が言いたいのかっていうとですね、人間の都合でペットなんて枠に押し込まれている動物を気の毒に思ったりする俺としては、今回のプリキュアはペットと人間です、と言われて地雷だらけになんだろうなと思っていたんですよ。
まあそう思ってたんですけど、これがまた上手くやってくれたもんで、あんまり人間のエゴを押し付けるような話じゃなかったしなんならプリキュアの彼女たちは「あなたの声を聞かせて」「一緒に遊ぼ」「怖くない怖くない」とガルガルに訴え続けた1年だった。
44話の近所の老犬フクちゃん回、正直ウルッときたんですよね。飼い犬って飼い主の人間に対して感謝を覚えながら死んでいくもんなのか?とは思うんですけど、でも都合が良いのは分かっているけれどちょっとでもこっちのこと思っててくれたら嬉しいなとどうしても思わされるそんな話だった。
でラスボス(?)ガオウの正体が明かされたときの衝撃。本作が人間に滅ぼされた狼を宥める話ではなく、自分の無力で友を失ってしまった者に寄り添うという話であって本当に良かったと思う。
でですよ、むさ苦しい男同士でまごまご喋って想いが通じ切らずに終わってしまいそうなところをバカ犬と女の子がぎゅーってして一気に想いが通じ合ったのが本当に凄く良かった。むさ苦しい男同士だとこうまごついちゃうけど、プリキュアは可愛いのでぎゅーってするだけで一気に解決しちゃう。わんだふるだね。
かくして戦わないプリキュアは本当に戦わないままわんだふるなプリキュアだった。暴れるために生まれたプリキュアも変革の時を迎えているのかもしれない。
前年の『ひろがるスカイ』に比べると学園描写もちゃんとやっているように思えるが(いや酷いものと比べるとなんでもそうなるが)、やっぱり犬猫が学校に通うのって難しいんじゃないのかな。そういう苦労やギャグのストーリーが少なかったなというか俺は見たかったなと思う。
いろはちゃんに彼氏が出来たのもプリキュアとしてはなかなか珍しい展開だと思うが、終盤のザクロのガオウ(スバル)に対する想いの後押しに「特別なわんだふる」が活きてきた辺り番組としてちゃんとしているなと思う。悟くんは俺だったらあんまり彼氏に選ばないタイプだとは思うけど、まあいい子だしいろはちゃんには結構アリだと思うよ。