アンチ・ディズニー、エログロ、ほぼ16歳以上推奨で一部18歳以上の作品です。言葉の言い回し、演出が面白い。
地獄で暮らす人々がどのようにすれば救済されるのかという物語なのだが、なかなかみなさんクセが強い。
ディズニーは夢や希望、人々への信頼などが基軸になるが、ハズビン・ホテルは主人公(地獄のプリンセス、ここもディズニーっぽい)だけディズニーで周囲にはそれらの要素がほぼない。
ただ、だからこそ底辺で苦しんでいる人たちが社会とどのように断絶されているのかが興味深い形式で描写される。
特に天国での議論は、「先進国と発展途上国」「富裕層と貧困層」などの対立軸で、「下のもの(地獄の市民)を受け入れると、我々の社会が混乱するのではないか?」「そもそも下級市民が一緒に生活できるのか?」というのをごまかさずに映像化している(そして「できる!」というオチにならない)。
個人的には、アラスター(ラジオの悪魔)の音声にノイズがかかっていたり、アダムの「俺は人類の始まりなんだ! チ◯コマスターだ!」みたいなブラックジョークがあったりが好みだった。