面白すぎて一気見してしまった。アメリカのカートゥーンの絵柄と下ネタ満載のダーティーな作風は人を選ぶものの、キャラデザと世界観のビビッドさにはクラクラするほど魅力的で、何よりミュージカルシーンのクオリティの異常な高さと、中弛みの一切ないテンポ感には惹き込まれるものを感じる。キャラクター造形の素晴らしさは本作の魅力の一つでもあり、個人的にはアラスターが一番のお気に入り。声にエフェクターのかかっているラジオデーモンという謎めいたキャラが素晴らしい。
今回は吹き替えで見たわけだが、スラング満載の会話劇のディレクションは完璧の一語であり、字幕付き英語音声に負けず劣らずの完成度の高さである。そんな会話劇に裏打ちされたキャラクターの所作もまた素晴らしく、チャーリーの父親であるルシファーに触られたアラスターが手を拭いたり、エミリーと仲良くするチャーリーに恋人であるヴァギーが一瞬凄まじい嫉妬の表情を浮かべたりと、キャラクターの性格が行動様式にしっかりと表れているのだ。こんな小ネタを拾うだけでもひたすらに楽しく、何周しても色褪せるどころかどんどん解像度が上がる作品だと思う。
あっという間に見終わったのでこれはシーズン2が楽しみですね。