【胸糞エンドが大っ嫌いなあなたに。】
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{あらすじ}
天才アニメ監督ナツ子は慣れない恋愛アニメ制作に四苦八苦するなか、食中毒により倒れてしまう。
ナツ子が目を覚ますと子供の頃好きだったアニメ映画『滅びゆく物語』の世界に転生していた。
来たる胸糞展開を映画で履修済みのナツ子は絵の力を振るい、絶望エンドを回避すべく奮闘するが…。
【名作アニメネタで絶望展開を蹴散らせ!】
本作の面白さはアニメーターの能力を用いて、一話ごとに一回限りの名作アニメネタを召喚し、迫り来る敵を蹴散らすところ。
『風の谷のナウシカ』や『タイガーマスク』『機動戦士ガンダム』『セーラームーン』やディズニー映画のミュージカル展開などなど…笑
アニメ好きならニヤリとするオマージュネタを飛び道具として繰り出すので、次は何が出てくるのか期待するくらい毎度面白かった。
突き抜けた明るいギャグも満載で、本来はシリアスの内容であるアニメ世界の住人達がナツ子の行動によって楽しく笑う光景に変わっていくところも見てて尊い。
【本作を好きになる人ほど後半で離脱する】
…しかし、後半から胸糞展開が続くので後半で離脱する人は多かったと思う。※私も後半は見るのが辛くてしんどかった。
逆に絶望展開に耐えられる人達が本作のオチにガッカリして低評価にしてる。
この作品のゴールは人生で一度も恋愛してこなかったナツ子が本当の愛を見つけるまでの物語であり、アニメ世界の結末うんぬんは二の次。
オリジナルアニメなので期待する人も多かったと思うが、本作は深いようで浅く、オチもあっさりしてるので絶望展開だけに注目すると肩透かしを喰らうハズ。
でもこの作品を好きになる人って少なからず絶対いると思う。
『進撃の巨人』『鬼滅の刃』『呪術廻戦』などを筆頭に最近のアニメや漫画は「次々と人が死んでいくハードなシリアス展開」が多くて疲れるものが多い。
Mr.Childrenの『HERO』の歌詞にも似たような言葉がある。
“ 駄目な映画を盛り上げるために
簡単に命が捨てられていく
違う
僕らが見ていたいのは
希望に満ちた光だ ”
今作はそういった「胸糞展開」を打破する作品であり、こういった救いのある物語も一つはあるべきだ。
ストーリー★★★★⭐︎
キャラクター★★★★★
音楽★★★★⭐︎
好み★★★★★