物語の舞台が日本という事で、1作目よりも武器が乏しい状態が容易に想像できる。
この状態で、どのようにして対象者をT-800らしきターミネーターから守り倒すのかと、鑑賞前はかなり期待していた。
それで全話鑑賞したのだが、残念なことに日本という舞台を全く活かしきれていない。
ただ単に武器が貧相になっただけで、それによる絶望感や緊張感を煽ることがまるで出来ていなく、ただただショボい演出が続くだけである。
てっきり日本刀とか日本らしい武器で戦ったりするのかと思ったが、全然そんなことはないし・・・。
また本作は1作目と2作目のオマージュしたシーンが多数存在する。
その考え自体は全然いいのだが、オマージュすることによって、よりショボさが際立って見えてしまっている。
特にターミネーターの警察署襲撃なんかは、ほぼ1作目と同じような構成になっているので、よりひどく感じてしまう・・・。
共感出来るキャラクターがおらず、そもそも全然魅力がないので、キャラクターがピンチになっても特に心が揺れ動くことがない。
個人的にはマルコムの子供は1人にして、もっとキャラクターを深掘るべきだと思うのだが・・・。
あと個人的に本作で最も問題だと思うのが、無駄なシーンが多いことだ。
特にココロに関するシーンは物語の邪魔でしかない。
というか、ココロという存在が完全に物語をダメにしている。
ココロに関するシーンは、ほぼほぼ哲学的なことをベラベラ喋っているだけで何の面白みもない。
そういうのは「ターミネーター」にいらねーんだよ!!
ターミネーターから逃げている最中に、寄り道として何かをするのはいいと思うが、本作の場合はそのココロとマルコムのシーンだけでも物語の結構な時間を使っている。
それと
マルコムの子供たちがターミネータに襲われている
↓シーン切り替わり
マルコムがココロとベラベラ話している
↓シーン切り替わり
マルコムの子供たちがターミネータに襲われている
↓シーン切り替わり
マルコムがココロとベラベラ話している
↓シーン切り替わり
町中で住民がロボットに虐殺されている
↓シーン切り替わり
マルコムがココロとベラベラ話している
のように、マルコム以外のキャラクターが酷い目に合っているシーンに挟んで、マルコムとココロの対話のシーンが入ってくるので、いちいち物語が途切れて気持ちが乗って来れない。
それに子供たちがターミネータに襲われている最中に、マルコムがココロとベラベラ話しているシーンが入るので、マルコムが子供なんかどうでもいいと思っているサイコパスにしか見えてこないのだが・・・。
しかも襲われてるのを知ってるからタチが悪い。
なんつうか…もっと物語をシンプルにして日本という舞台を活かした作品にすれば、良作になっていたのではないだろうか・・・。
誠に残念である。