このレビューはネタバレを含みます
ネタバレなしで観れて良かった作品でした。
地動説が異端として扱われても証明するために主人公が奮闘する話ね〜なんて思ってたら、そんな小さいスケールの話じゃなかった。時代を超え、地動説という軸を通じて人間、世界、この世の全てについて考えさせる話でした。
ノヴァクに1番感情移入できたかも。
覚悟ガンギマリ異端者たちと比べて彼は普通の人間だった。ただ、時代が変われば正義も変わる。途中で「考える」ことをやめてしまった彼に未来へバトンを繋ぐ役目は回ってこない。でも、当時は正しいとされてきたことを疑いもなく彼は仕事としてこなしてただけで、誰しもがノヴァクのような立場に成り得ると感じました。
人間が持つ好奇心と思考と信念は誰にも押さえつけることはできない。それは脈々と受け継がれてきて今の世界をつくり、きっと完成することなく、次の世代へ次の世代へとバトンを渡して繋いでいくんだろうな。そして今を生きる人達は善悪関係なく全て同じ時代を作る仲間であるという…。
この考え、全ての人間に対して生きる意味を与えてくれるもので、すごく好きでした。
この作品を通じていろんなことを考えさせられる訳だけど、その「考える」ことしている時点で作者の思惑通りなんでしょう笑
でも「チ。」を観たからこそ「考える」こと、「?」を持つことができる人間として生まれたことを誇りに思えました。
OPが大好きで、徐々に理解できる内容と、話が進むごとに変わる演出が鳥肌ものでした。この曲を聴くと世界の壮大さとキャラクター達の信念を思い出して泣けてくる…笑
今度は原作で読んでみようかな。難しいセリフが多いから文字を読んでゆっくり噛み砕きながら理解してみたい。
「今から地球を動かす」
↑比喩みたいな言葉で文字通りの意味を成すセリフってめちゃくちゃカッコよくないですか?規模感。