このレビューはネタバレを含みます
終盤になるにつれてじわじわといいな、面白いと思う作品だった。もともと宇宙が好きだから最初から好みな作品ではあったけど。
実話でないにしても、こんな風にたくさんの犠牲を払って現代に引き継がれたものってたくさんあるだろうし、すごく人間の思いや信念の歴史を感じられる作品だった。
どの部の登場人物も物語も好きだった。
とくにラファウの「同じ思想を持つ人よりも、同じ時代に生きた人の方が近い。同じ時代を作った仲間だ」って言葉が好きだった。
宗教の関係で地動説の学問がなかなか進まないけど、これが違う国や時代だったらもっとスムーズに進んでたのかな、なんて考えながら見てたら、3部でごく一部での迫害だったって分かって、ノヴァクと同じようななんとも言えない気持ちになった。
あんなに時間をかけて断片的に受け継いだものが、3部で失われて、でも何気ない言葉からまたひとつの疑問として受け継がれる、って流れがなんとも絶妙だと思う。
「敵は手強いですよ」って間違いないな。