京アニ新作はパブリックイメージを覆すようなコメディでした。あらゐ先生のデザインをキャラクターのみならず背景やフォントまで再現し、アニメとして縦横無尽に動かし続ける。散文詩のような群像劇のプロットは一見すると「疎」だが、デザインやモーションまで含めた情報量はむしろ圧倒的に「密」。描き文字やプロップスの一つ一つまでじっくり眺めていたい(ワシャワシャ動くので中々そうもいかないけれど)。キャラクターと背景が同じタッチで描かれているのは、この町そのものが主題であるという言外の主張なのかなと思います。日本の商業アニメの文脈から逸脱した実験精神さえ感じる作品でした。
そうそう日本酒の元ネタ調べちゃいました。ええもん飲んでるなぁ先生……。