色がつくことによってBL色が一段と濃くなっているものの、同時に色気も上がっているため、キュンとラブコメを見ているような心地になった。一線を越えない、そして、中学生というアンニュイな時期を切り取ったバランス感覚に惹かれる。行間や間を味わったり、セリフが本心とは違うことを言っているだろう余白は漫画のほうがあり、一種の答え合わせのような綺麗さや分かりやすさは個々の価値基準に依るところも大きいだろうけれど、分かりやすさ、統一感が作り手の見せたいところとマッチしていてよかった。コマとコマの表情補完、感情補完に優れていたように感じたが、不要に感じる尺稼ぎや野暮と捉えられる可能性も捨てきれない。ただ、色んな人が「いい人」になっていて、より強まった令和的配慮なのかも。歌詞にも結構意味を感じ取れた。