映画とアニメで二度楽しめる良作。
人たらしの狂児に出会った主人公がカラオケに行って大人になっていく話。…とあらすじを書くとたったそれだけ。なのに面白いし引き込まれる。話の展開とテンポも絶妙。
この話は役者ありきだし、演じる人で印象も変わる作品。映画とアニメも狂児役の演技のうまさがとにかくひかる。同時に聡美くんのなんとも言えないもどかしいキャラもすごくいい。心の機微の表現が絶妙。
警戒していたはずなのにふっと気づけば惹きつけられている。その過程がとても上手に描かれている。
映画は心理描写が言葉にならずシーンになる。アニメは心理的な心の声もある程度言語化してくれている。どちらも甲乙付け難くとても良き。コミック一冊分のエピソードなのでどちらも二時間ぐらいでちょうど終わる。
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追記
と思ったら、最後に忘れた頃に追加エピソードが配信された。最終回を狂児目線で描いた物語。まさにタイトル通り「歯車」。
どこかでズレた歯車と止まった時。
再び動き出す時と噛み合う歯車。
言葉では語られないが物語が動き出す物語の終わり。とても良き。