超ブサイクな主人公とパステル調の作画のギャップが異色な異世界転生(転移)「なろう」系アニメ。
更新が止まってしまっている「なろう」、1巻で打ち切られた?書籍、終わっている?コミック、共に未読。
主人公の仲間となる転生者たち全員が主人公の前世と関わりがあって、主人公は前世を引きずっているのが、異色と思ったもうひとつの理由。
異世界転生モノの人たちって、なぜかあっという間に異世界に順応させて、前世をスパッと切り捨てさせる作者が多いので、珍しい。
それともうひとつ。
転生時にゲームのように自分のステータスを決めるのはよくある展開だけど、自分の容姿を最低にしたりお金が貯まらないようにしたりして、引き替えとして強さに全振りする主人公は見かけない。
女性と接触するとクリティカルヒットしちゃう。笑った。
最終話まで前世の顔が出てこなかったブサメン主人公=吉岡しげるは、ブサイクなのに実はかなり内面イケメンなのも良い。
ナレーションは吉岡のモノローグなんだけど、捻くれているようで実はかなりの人格者なのが伝わってくる。
吉岡は「絶対神」の称号を持つほどに強いんだけど表に立たず、パーティを組む誠司さんと聖華さんというふたりを活かすために、異世界ライフを送るようになるという、単純なTUEEEEじゃない。
これだけおもしろそうな設定なのに、前世とのつながりとか異世界の悪とかバトルとか、どこか中途半端でいまひとつ乗り切れなかった。
吉岡が強さを隠して黒子に徹しているのが、理由のひとつだったかも知れない。
でも、もっと大きな理由は、RPG的な強くなっていく課程とか仲間を作っていく課程のおもしろさが、全然なかったからじゃないかと思う。
異世界転生したら、控え室みたいな場所にパーティメンバーが揃っちゃっている。ちょっとびっくりした。
物語の主眼はそこにないからしょうがないんだけど、それならもうちょっとやりようがあったのでは??
もったいないと思ってしまった。