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ヴァイオレット・エヴァーガーデンのMのレビュー・感想・評価

5.0
物語の根幹である原作のラノベは勿論、アニメーション、キャラクター、音楽、何を取っても非の打ち所がなく全て美しい。京アニはなんて素晴らしい名作を世の中に生み出してくれたんだろう。

武器として生かされた名無しの幼女が、とある男性と出会い、名を与えられ、人として大事にされた先で《愛してる》の意味を探し、手紙を通じて人の想いに触れ変化し生きていくストーリー。

私はギルベルトがヴァイオレットに向けてはじめて送ったプレゼントはブローチではなく、その名前だと思っている。《君は道具ではなく、その名が似合う人になるんだ》というセリフから、なんて素敵な贈り物なんだろう、と感じた。

また、少佐の瞳の色をした美しいブローチを買ってもらった際に放ったヴァイオレットの《少佐の瞳は出会った頃から美しいです》というセリフ。私にはとても複雑で歪な愛の告白に聞こえた。

このアニメが生まれてから早数年が経過していることにも驚きだし、何度見返しても涙が溢れて止まらない。敢えておすすめはしない、ただ観たら絶対に『早く観ておけば良かった』と後悔する。

私は病気の母が遠い誰かに向けて手紙をしたためる10話が特に1番すき。
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