タイトル通りに考えるなら、タコピーと言うのは「私たち」と読み換えるとすごく腹落ちした作品だった。
なので、タコピーの原罪は、私たちの原罪と当てはめて考えてもいいのだと思う。タコピーは本来名前のない何か。
「助けようとするのが間違い」
「君の話を聞かなくてごめん」
そんな言葉が刺さった作品だった。これを自分と考えるて見ているとすごく胸が痛い。そして、もやもやが残る。
メインのテーマは「親による虐待」。そして虐待の先に生まれる悲惨さがこれでもかと言うぐらい描かれる。子どもたちの悲鳴は周りの大人に届かず目から光は失われる。胸糞悪くて救いがない。余談だけど、原作者が少年ジャンプで別の連載をしていた時も家庭環境の悲惨さを描くのが本当にうまいかった。
「何度やっても何もしても同じ悲劇は繰り返される」。ここに悲惨さがあるなと思う。虐待の連鎖が親から子につながっている描写もとても痛々しい。あとはネタバレになるから避けるけど、その後の展開が本当にうまい。毎回、考えさせられる6話だった。
個人的にはそうした悲惨さに対して示された回答はすごく良かった。完全なハッピーエンドではないけれど、これはハッピーエンドに向けて踏み出す物語でもあるのだと思う。泣きそうになった。
ただ、見る人によって評価が分かれるアニメだと思う。作品全体のテーマに共感し、その中で示された終わり方も含めて4.5点つけたい気もするし、なんだかスッキリしない終わり方に3.8点つけるか悩んだアニメだった。
最終的にタコピーの可愛さに心癒されたから今の評価に。いいアニメだったッピ。