フジテレビのB8station枠を中心に(今期は『破産富豪』)、最近は1クールに1本は中国アニメがあるのが定着したけれど…
今期は、中国アニメの『羅小黒戦記(テレビ版)』(MX)に、韓国ウェブトゥーン原作で中国アニメの『ある日、お姫様になってしまった件について』(MX)、さらに、北米ウェブトゥーン原作の日本制作アニメ『Let's Play クエストだらけのマイライフ』(フジ)、そして日本のウェブトゥーン原作のライトアニメ『陛下わたしを忘れてください』と…
アニメ業界、いよいよ新しい時代に入ってきたな感があるね…
(ドラマでもウェブトゥーン原作や韓国ドラマのリメイク、あるいは日韓共作ドラマとかが最近は異様に増えているので、アニメだけではないが…漫画・アニメは元々日本の独壇場だったことを踏まえるとアニメの方がやはりインパクトが大きい)
ただその新しい時代の中で…逆に、『Let's Play クエストだらけのマイライフ』のOP・EDが久保田利伸(アニメタイアップは30年ぶりらしい)なのが面白い。久保田利伸は正確にはシティポップには入らないと思うけれど、挿入歌がnight tempoなのを考えると、やはり今の海外におけるシティ・ポップブームの影響なのか?
それとも、原作・舞台がLAで実写のラブコメドラマ感風アニメだからR&Bでいこうとなったのか、詳しいことはわからないが…現象としては面白い
(対する旧勢力として、「なろう発アニメ」「ジャンプ系列のハイクオリティアニメ」「昔の名作漫画のリメイクアニメ」との4すくみが、今のアニメ業界といえるのかもしれない)
しかしウェブトゥーン原作については、しばらくは、それこそ今期の『Let's Play クエストだらけのマイライフ』や『ある日、お姫様になってしまった件について』、そして以前の『喧嘩独学』や『俺レベ』、『外科医エリーゼ』のように、(ウェブトゥーン界隈では)超人気の(だけどファンタジーが多くて実写化しづらくかつ横読み漫画の権勢に勝てずアニメ化されていない)原作をじっくりアニメ化するか…
あるいは、今期の『陛下わたしを忘れてください』や前期の『傷だらけ聖女より報復をこめて』のように、日本産の旬の人気を持つウェブトゥーンを、原作のイラストをそのまま動かすライトアニメ形式で、旬が過ぎないうちにサクッとアニメ化するかの、2パターンで進められそう。
ウェブトゥーンは元々フルカラーで、横読みだからコマ割りがそもそも絵コンテ(=映像)っぽく、今はAIも進化しているので、ハイクオリティのボイスコミック化=ライトアニメ化が非常にしやすい。
(昔はウェブトゥーンの最大のメリットはローカライズ展開のしやすさと言われていたけれど、AIの進化でメリットがさらに増えたわけだ)
かつ、ウェブトゥーンだと作画凝ってそのままの絵柄でアニメ化が難しいのも多いし(その点で『ある日、お姫様になってしまった件について』のアニメは原作のあの宝石のような瞳をアニメでちゃんと再現していて偉い)、なにしろ原作改変で叩かれることもないしで…まぁ都合がいいのでしょう。各局とにかく、アニメかドラマの枠を増やしたいと考えているしね。