システム自体が完璧に近づくために恣意的にシステムを運用している社会。システムに都合の良いモノはどんな行いも是認される社会における人権をどう捉えたら良いのだろうか。
それだけでなく、今期の核心は、システムを越えた存在に対して、何故人は認識したくなくなるのだろうか。霜月監視官との対比によりそのテーマ性が浮き彫りになる。
常守朱の法を守る事が絶対的正義であるという考え方にはちょっと理解できない所がある。なぜなら、彼女はシステムの裏側を知っているのに、いまの社会構造を是認しているから。ある意味で構造の中に取り込まれた人は、どうあがいても逃げられないという事なのかも。民主主義国家において法律の誤謬は法律により作り直すが、本作の社会では、全てがシステムの中に取り込まれるという事なのだろうか。
本作の終わり方だったら個人としての存在が脅かされるみたいな終わり方やけど、このシリーズは元々個人の人権が軽視されている社会だから、良い事言っている風のあの終わり方には疑問がある。