平田一

シュヴァルツェスマーケンの平田一のネタバレレビュー・内容・結末

シュヴァルツェスマーケン(2016年製作のアニメ)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

これこそまさに2クールで、堪能をしたかった。

アニメシリーズ第1弾「トータル・イクリプス」同様、アダルトゲームメーカー「âge(アージュ)」の『マブラヴシリーズ』スピンオフをTVアニメ化した作品で、物語の時間軸は聞けば一番古いらしい。主人公を演じているのは鈴村健一さん(実は前作の終盤にも謎の男で出てました)。

大雑把なあらすじは東と西に分断された二つのドイツが話の舞台。BETA襲来のみならず、実在した秘密警察組織「シュタージ」の介入も関わって、前作以上にややこしい状況に。

結論から言ってしまうと、前作よりも良かったです。

前作の終盤は、誰得人類小競り合いで、本当に見ている間、何やってんの?と思いました。オレ、ロボット見にきたはずが何かどっかのちっさいケンカを結果的に見ちゃったようで、何か言っちゃなんですけれど、時間をフイにしたようで…

ロボットは良かったですし、キャラクターもキライじゃない。

だから余計に何でロボット、BETAが脇役なんだです!

今回もそうなんですが、前回と打って変わって、意図がしっかり感じられたし、ホントにBETAを倒さないとヤバい事態も盛り沢山。

国家間での謀略や革命も加わって、ドラマチックさも倍増で、結構ワクワクできました。

主人公のテオドールもカッコ良くて、切ないですし、ヒロインのカティアも可愛く、力強くて良かったです(これを演じる田中美海さんもとっても素敵です)。

憎まれ役で悲劇のヒロイン・リィズも苦しい役でした。特にファム姉、殺したあとの光を無くした瞳を見たとき、"ああ、この子気付いてないけど、辛いんだ"って思えたし、テオドールに殺される瞬間の"あの笑顔"…こんな形で帰ってくるとか、スタッフホントに鬼ですよw

ただ最大の不満が。

1クールじゃムリだって!

前回は2クールであんなグダグダだったから、今回は1クールにしたんだったら、それ絶対間違いよ!

これこそが2クール費やす価値のあるヤツよ。あっちこそ1クールにしてたら、とっても良かったよ!

そこがもうボクにとっては最大の不満だし、もっとドラマ費やせて、物語に入れたよ!

一個人の見解だけど、声を大にして言いたい!

前回よりスコアは上げたが、そこは痛いとこだった。

余計なことかもしれないけれど、最初の話をアニメ化したFateみたいにマブラヴも、始まりたる「マブラヴ」をアニメ化するべきだったかも。

ただ秋から放送開始の『マブラヴ オルナネイティヴ』は始まりに近いとこから物語が始まるようで、多分だけど「マブラヴ」のフォローも絶対やると思う。

例えが悪いが『王様ゲーム』も二つの章を並行してたし(とはいえ同作、それ以前に、(コミカライズしか知らないが)話がとにかく投げ捨てだった)。

いずれにしても頼みますよ。

三度目の正直を!
平田一

平田一