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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズのtakのレビュー・感想・評価

4.4
録画していた「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」全25話見終わった…。

「あの花」の長井龍雪監督が何故ガンダムを?と最初から疑問だったのだが、回を重ねるうちに実は最適な人選だったのだと気づかされる。そもそも戦争に翻弄されていく少年少女たちを描くのが、「ガンダム」の伝統。今回は宇宙ネズミと虐げられていた火星出身の少年たちが、理想の為に闘う少女と共に立ち上がり、大人の理屈に振り回されたり、利用されたりしながらも、自分たちの目指すべき何かを探そうとする物語。

過去のシリーズ以上に彼らの葛藤がストーリーの中心にある。少年少女の揺れ動く心を描かせるなら、大切なことに気づいていく様子を描くなら、長井龍雪こそが適任だったのだ。「あの花」同様に切ないエピソードも何話かある。

荒々しいバトルシーン、日曜日の17時台に放送していたとは思えない生々しい男と女のエピソード、台詞だけを切り取ればPTAに叩かれそうな危なっかしさ、日本のヤクザ社会を思わせる演出の数々。おいおい待てよー、と思いながらも、それは僕らの心を捉えて離さない。
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