アブソリュート・デュオのchestnutsのネタバレレビュー・内容・結末

分校までは馬鹿馬鹿しい色気描写がくせになっていたが学園に戻ってからはそうした描写もなく力を手に入れること、強くなるということ、仲間との絆とは何かをこの作品なりに描いていたように見える。
鍵となるのがデュオの存在だがこのデュオが前半はあまり生かされていなかった。後半になるとデュオを絡めた描写がうまくできていると感じる。

難点はこの物語の本筋に絡むであろう主人公の過去について。「力がないせいで、妹を失い復讐に燃える」というのは伝わるがもう少しなぜそうなったのかの経緯を説明して欲しかった。ユリエの過去は割合丁寧に説明してくれていただけに惜しいところである。
またたくさん出てきた設定もこの手のラノベアニメにはありがちだが出すだけ出してうまく活かされていない。わずか1クールではしょうがない部分もある。2クールあればそのあたりもうまく処理できていたかも知れない。尺不足と言うのは多くのアニメにとって泣き所というのを改めて感じさせられた作品だった。
とはいえ、この手の作品にしては最終回を綺麗な形でまとめられたと思う。それほど予算がない類の作品ではあれが精一杯だろう。