『もやしもん』で有名な石川雅之の同名漫画を原作とし、『コードギアス』シリーズで有名な谷口悟朗監督によってアニメオリジナルキャラクターやエピソードを追加したファンタジー。
ファンタジーラブコメを装いながらも、舞台は歴史上の百年戦争時代のフランスで、多少デフォルメしながらも当時の宗教観や世界観を反映させ、強力な魔力をもって人々を助ける魔女が天界の大天使や地上の修道士と当時のキリスト教の信仰についての問答を繰り広げるなど、とても奥が深い。
たとえば、
強力な魔法で戦争を止めたことで、傭兵などが食い詰めて略奪をやめさせることはできるのか、
救いを求めても何も答えない神（信仰）と戦争や病魔を遠ざけてくれる魔女（異端）のどちらが正しいか、
といった現代にも通じるテーマが投げかけられる。
原作は未読だが、アニメオリジナルキャラクターとして、傭兵として生計を立てるガルファ（CV小野友樹）、修道士ベルナール（CV櫻井孝宏）とジルベール（CV花江夏樹）が追加されているようで、谷口悟朗監督ならではのテーマの深掘りがなされたようである。
~あらすじ
イングランドとの百年戦争がつづく中世フランスで、戦いを嫌う魔女マリアは強力な魔法を使って戦いの妨害をしていた。マリアは強力な魔法で人間の世界に干渉することを嫌う大天使ミカエルに目をつけられ、さらに地上では教会から異端者として人々を惑わす存在として忌まわしく思われ、マリアは天界と教会と対立しながら、戦争に干渉していく。
