Yoshishun

残響のテロルのYoshishunのレビュー・感想・評価

残響のテロル(2014年製作のアニメ)
3.5
渡辺信一郎監督によるオリジナルアニメーション。都庁爆破テロを起こした青年2人と彼等を追う元凄腕刑事、テロの裏側に潜む巨大な陰謀を描く。
ノイタミナ枠で『カウボーイビバップ』の渡辺信一郎監督となると一定のクオリティーは担保されているものの、裏側に潜む陰謀そのものが既視感のあるものであったりと、作品の重要なシーンのどれもが既視感の塊で、最後の選択に至るまで物足りなさが残る結果となった。

ただ、冒頭の都庁陥落がどこか9.11での世界貿易センターの崩れ方と似ているのもやたら不気味であったりと、現代に発生したテロリズムの根本的原因にも言及するような攻めた内容ともいえる。それが渡辺監督のスタイリッシュな作風とはミスマッチだったのか、監督作の中ではかなり地味な内容に落ち着いてしまった。
Yoshishun

Yoshishun