アニメ200Mark目
本作を見ると梅津泰臣監督はTVシリーズものよりも、OVAや劇場版といった単体作品が合っているように感じる。
魔法×弁護士という異色のジャンルミックスをしつつ、梅津監督らしいダイナミックな作画と演出が合わされば傑作になり得ただろうに、明らかに当時『ガリレイドンナ』と並行して制作されたことによるスケジュールの逼迫、展開の乱雑さが目立ち、結局伏線も取っ散らかして終わってしまう。
作画もOPと第1話がピークで、自ら監督しているだけに作画まで思うように手が回らなかったのか、徐々に乱れていき、11話に至っては不自然過ぎる棒立ちキャラや背景の使い回し、間に合っていないカットの存在に仰天する。
設定や時折入る昭和的お色気描写は悪くなかっただけに、過密な制作体制に潰された何とも複雑な気持ちになる作品。