Yoshishun

サムライフラメンコのYoshishunのレビュー・感想・評価

サムライフラメンコ(2013年製作のアニメ)
3.0
ここまで視聴者を置いてけぼりにするアニメも珍しいのでは。

この世の悪を正す自警活動をしていた羽佐間正義ことサムライフラメンコは、ある種『キック・アス』のようなヒーローに憧れた者が本物のヒーローになる物語を期待する。ところが第7話で何の脈絡もなく怪人が登場し、気付けば戦隊もの、宇宙人など超展開を見せ続ける。これが受け入れられれば良かったものの、事前に伏線も何もなく放り込み、キャラクター達もすんなり受け入れてしまう姿勢に完全にドン引きする。

どうやら制作会社が本作を最後に倒産したらしく、最後の悪あがきのように脚本家に好き勝手書かせた結果、何を目指していたのか皆目見当がつかくなる大迷作となっていったらしい。7話〜18話の普通のヒーローものを超越したぶっ飛び展開を省略し、むしろ終盤の後藤の彼女を巡る物語だけ持ってきて、後はエッセンスとして正義のバックボーンを入れてしまえば割と綺麗に纏まっていたはずなのだが、爪痕を残さんとやりたい放題になってしまったのが完全に痛手となってしまった。主題歌や序盤の地味ながらもやろうとするテーマは良かっただけに、本当に方向性が定まらなくなっていった中盤が残念。
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