ウシュアイア

翠星のガルガンティアのウシュアイアのレビュー・感想・評価

翠星のガルガンティア(2013年製作のアニメ)
4.0
『魔法少女まどかマギカ』や『PSYCHO -PASS』シリーズの虚淵玄脚本・シリーズ構成のSF。

スペースオペラかと思いきや、舞台は文明が滅亡した地球に不時着した戦いしか知らなかった少年レドが、人々との交流を通じて、人間性を開眼させる物語。

ということで、テーマは『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン』や『ヴィンランド・サガ』、『ゴールデンカムイ』などと共通するものがある作品である。

ほのぼの交流がメインの前半から、レドが戦っていた異形の生命体ヒディアーズの正体の判明やかつての仲間との再会などがある後半からは、やや鬱展開はあるものの、がっつりSFとして文明論などのメッセージも伝わってくるあたり、さすが虚淵玄。

ただし、宇宙ロボットバトルの要素もありながら戦闘はイマイチ迫力と盛り上がりに欠けたり、1クール13話に収めた都合からか、船団の住民はともかく、それ以外のキャラクターの掘り下げが不十分にも思え、何か物足りないという感想も分からなくもない。2クールで丁寧にやっていればもう少し完成度は高かったかもしれない。

石川界人さん初期のキャリアの主演作で、まだ初々しい感じがする。

(コメント欄にネタバレコメント)

<あらすじ>
異形の宇宙生命体ヒディアーズと終わることないの戦いを繰り広げる銀河同盟軍の少年パイロット・レド少尉はワープに失敗して人型ロボット戦闘機「チェインバー」とともに未知の宇宙領域へ飛ばされ、気候変動により陸地が水没して文明が後退し、人々は船上生活を余儀なくされている地球に不時着し、仲間の救援を待つことになる。

チェインバーの人工知能をサポートを受けながら、巨大船団ガルガンティアの人々と交流をし、物心ついた時から戦いしか知らなかったレドは人間らしい生活を知ることになる。
ウシュアイア

ウシュアイア