甲子園の魔王

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。続の甲子園の魔王のネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

二期以降初見。絵柄変わりすぎだろ誰だコイツら。
修学旅行と生徒会選挙とクリスマスとバレンタインの話がすべて繋がっていて、絵柄を抜きにしても一期とはまた違ったおもむきを感じる。

「分かるものだとばかり思っていたのね」
たとえ自分が生徒会長になったとしても関係性は変わらないと信じていた雪乃にとって“奉仕部”という形式にこだわり関係を守ろうとした八幡の行動は裏切りのようにも思えただろうし、そんな理想を勝手に抱いていた自分への嫌悪もあるだろう。一視聴者としては部活モノから生徒会モノにシフトチェンジしてくれてもよかったのだが、八幡がなぜその選択肢を取らなかった(あるいは取れなかった)のか解釈が難しい。
このへんはたぶん原作だともっと深掘りされているのだろうが、いかんせんアニメだと難解に感じる。

「君でなくてもホントはいいんだ。いつか彼女のことを理解できる人が現れるかもしれない。ただ、私はそれが君だったらいいと思う」
平塚先生がちゃんと若人の導き手をやっている。一期のときは八幡ばかり犠牲になる状況が多くて「先生がしっかりせんでどげんすっと!」と叱責したけど、彼女としては問題自体には介入せずにヒントを与えることで成長を促したいんだろうな。
あと上のセリフは作中での使われ方に恋愛的なニュアンスはないけど、ラブコメというか、恋愛モノの本質的な話でもある気がするなこれ。

「それでも俺は本物が欲しい」
初めて論理を捨てて自分の感情に素直になる八幡。こういう捻くれたヤツが素直に気持ちをぶつけるシーンに弱い。泣く。つーかこのアニメ素直なヤツが少な過ぎるだろ。しかもデフォルメされた捻くれ方(よくあるツンデレキャラみたいなん)じゃなくて表面を取り繕うタイプばかりだから何考えてるのか読み取るのが難しい。そこが面白さでもあるけど。

本物の関係に固執する人々と、「そんなんが本物?」と問いかけてくる雪ノ下姉。この人的確に気にしてること突いてきて怖いんですけど。悪魔。
お互いがお互いを理解したいと思い合っている状況はコミュニケーションの理想形だけどエゴの押し付け合いでもある。それが“本物”だとして、八幡や雪乃が今まで上辺だけ取り繕った関係だと斜めに見ていた周囲の人達が“偽物”なら、その違いはどこにあって、奉仕部の今の関係性はどちらに近いのか。どういう落としどころを持ってくるんだろう。
……と考えれば考えるほど、俺このアニメ学生の時に観てたら人間関係に対する妄執と八幡への憧れで更に自意識こじらせてモンスターと化してただろうなと感じる。あぶねえ〜もう成長の代(しろ)が少ない大人でよかった〜!!!
甲子園の魔王

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