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映像研には手を出すな!のkdyk2020のレビュー・感想・評価

映像研には手を出すな!(2020年製作のアニメ)
4.5
湯浅監督の作品は世界観は好きな部類なのに、キャラデザが馴染めなくてダメだったんだけど、これは私が馴染めなかった部分すら必要パーツになっているくらい全てがうまく調和している。
コミカルなキャラクターデザイン、九龍要塞みたいな密度の高い都市造形、リアルの場面とイメージ世界の描き分け、そのスムーズな導入の仕方、店舗の良いストーリー展開と、小気味良い台詞回し。魅力的なキャラクターたちと個性と躍動感を満タンにして命を吹き込む声優さんたち。
こららをきれいにまとめきって調和させてる演出。
一言で言うならこのアニメは調和が素晴らしい。

金森が要所要所に差し込んでくる社会人に確実にぶっ刺してくる金言と、浅草のハッとさせられるセリフも胸にくる。

着想から完成までアニメーション作品が誕生する過程がよくわかり、何かを生み出す仕事をしている人は特にそれと重ねて心が震える瞬間がたくさん散りばめられている。私も震わされた一人。
仕事に疲れた時に繰り返しみたい作品の一つになった。

この勢いでSIROBAKOも見てみたけどこっちはこっちで良い。
映像研は物づくりのピュアな情熱ファンタジーな世界でアニメ作品の過程がよくわかるものであれば、SIROBAKOはアニメ制作会社のてんやわんやが描かれていて両方見るとアニメへの造詣が深まること間違いなし。
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