このレビューはネタバレを含みます
及川サーブが初登場した時や旭がトラウマを克服する瞬間のアタックなど、ここぞという時に一瞬絵のタッチが大きく変わる表現、これは実写じゃできないアニメーションの面白さだと思う。スポーツの迫力やスピード感の緩急がついていて楽しい。リアルじゃなくてリアリティ。
改めて見るとチームの手前にバディ(1対1)の物語がたくさんあって良い。エース旭に嫉妬する日向に影山が「お前の役割はめちゃくちゃかっこいいから自信持て」とキレ散らかす場面がめちゃくちゃ好き。当たり前のようにお互いがお互いを死ぬほど尊敬しているからこそ絶対的な信頼が存在することに本人達が気づいていない関係性… 伊達工戦でふたりニコニコしながら話しててすごく嬉しい…
1対1はひとつだけじゃなくて、例えば明らかに影山よりも強い及川が「天才はムカつくなぁ」って言ってたり、レギュラー掻っ攫った影山が菅原に「次は実力でレギュラーとります」って言ってたり、関係性の良さが至る所にある。
頑張ってる高校生たち見ると泣いちゃう。甲子園にどハマりする大人の気持ちがよくわかる。わたしはもう日向の目線ではなく武田や鵜飼の眼差しで烏野を見守る年齢になってしまったらしい。青城戦後の食事シーン、居酒屋のおばちゃんは完全にわたしだった……いっぱい食って次に繋いでくれ……
あと、昔読んでた時は気づかなかったけどわたしはおそらく月島がめちゃくちゃ好きなので、月島が嫌そうに円陣組んでたりとかつい本気になっちゃって長袖脱ぎ捨てるカットとかでめちゃくちゃ嬉しくなってしまう。月島の部屋にティラノサウルスが飾ってあったことをあたしゃ見逃さなかったよ…
オープニングとエンディングもめちゃくちゃ好き。ベースラインがよく聞こえて嬉しい。OPEDのアニメーションに気合を入れてくれるアニメは良いアニメです。
最終回でダイジェスト映像+クレジットなのもグッとくる。映画のエンドロールみたいにされるとそれだけでいいって思えちゃう。