このレビューはネタバレを含みます
落ちた強豪、飛べない烏
こんな呼号を二度と言わせないためにー
コンクリート出身!日向翔陽です!から始まり、及川率いる強豪青葉城西に虚しく破れたインターハイ終わりから、春高決勝前までの物語
1期も良かったけど2期はさらに超えてきた…
目を瞑る変人速攻から開眼させるまでの影山との紆余曲折、全国トップレベル高校たちとの東京遠征共同合宿、新たなマネちゃん加入、、などなどなどすごく盛りだくさんな2期だったのに、ここもうちょっと追及しないの?みたいな部分はなく、全部ちゃんと深く描かれてて、見てて本当に楽しかった。
バレーしてる姿だけ見ると忘れるけど日向たちは学生であって、それを期末テストで赤点取ると補習で合宿に行けないっていうイベントがちゃんとあって、学生である姿がちゃんと見れたのがとても良いです…
スポーツ漫画において学生生活っていうスポーツをしてる"普段"とは、違う一面が知れるので、とても好きです。はい。ありがとうございます。
新マネ谷地ちゃん加入で日向と谷地ちゃんの絡みがとても尊い。どちらも犬属性味がすごい。
谷地ちゃんとの絡みで日向の、素直に人の良いところを褒められるところとか、まっすぐさが本当に現れてて、それは谷地ちゃんが人をすごく思いやれる人だからそれがより現れているのかと思った。
谷地ちゃんが言った直射日光がとても良い形容だと感じた。
バレー面では青城に負け、個々人が違った武器を持とうと合同強化合宿で努力してるのに対して、保身に走る影山とコーチ、進化したい日向との葛藤が、どっちの言い分もわかって見てて苦しかった。
けどその葛藤を破ったのが烏野の名を轟かせた鳥飼のじっちゃん!
鳥飼コーチの登場も嬉しかったけど、烏野を強豪にしたご本人の登場と指導シーン見れるのは嬉しかったな。
鳥飼のじっちゃんのおかげで日向も影山に頼りきりなスパイクじゃなく、自分で打ち分けができるようになったし、影山もよりチームメンバーの能力を引き出そうとしているのが、1期の王様の姿からこんなにも成長してるなんてと、もう、、
1期ではあんまり会話に出てこなかった黒尾さんと、初登場の木兎が東京遠征合同強化合宿でしっかり出てきてすごく嬉しかった…
こりゃみんな黒尾さん沼にはまるよ…
めっちゃ人のこと煽りマンなのにちゃんと主将として、先輩として、敵チーム高身長ツッキーにアドバイスまでしちゃうあたり、本当に他のスポーツ漫画には絶対ないよね。。
烏野が物語としては主軸チームでありながらも、どのチームも応援したくなるいい奴ばかりすぎる。
木兎もスパイクで伸び悩んでる日向見て、日向のこと全力で褒めて、伸ばして、必殺技まで与えて、すっごく気持ちのいい奴らすぎないか。
現状に満足せず、全員が常に上を向き続ける忍耐力と、精神力と、体力、眩しいです、眩しすぎます。
その中でツッキーだけがたかが部活、とドライでいたのに、そのドライさを、1番知ってる付き合いが長い山口が、やる気にさせるの激アツ。
上には上がいるし、年々それを痛感しまくってる、自分が主人公じゃないのもわかってる、けどプライド以外にどうやって頑張るんだって言い放った山口かっけえ…
なぜバレーボールをやるのかというツッキーの問いに対して、
木兎がその質問で留まってしまうのは自分が下手だからじゃないかっていうの、なんかとても刺さった。
楽しくないなで終わったらそこまでで。だけどそこから、どう自分がその楽しくないを乗り越えて、どれだけ自分で向上心を芽生えさせられるか、がどんなことにおいても大切な気がする。
それが木兎の言うところの"ハマる瞬間"なんだろう。
春高試合開始
1回戦 vs扇南
2回戦 vs角川学園
3回戦 vs条善寺(県ベスト4)
4回戦 vs和久谷南
準々決勝vs青葉城西
1回戦目から敵チーム好きすぎた。
すごいヤンキーチーム来るじゃんって思ったけど、元主将だった先輩の言葉が激アツすぎて…
本気も、必至も、一生懸命も、カッコ悪くない!!!
"ヤンキー"っていう体裁とか外面を気にする人たちにとって、必死になることって"かっこ悪い"って思われがちだけど、それを打ち破るセリフだし、
何よりこの選手たちにすごく的を得た刺さる言葉だったんじゃないだろうかと、号泣。
敵チームにもめちゃめちゃ感情移入しちまうやめてくれ…
和久谷南戦は大地さんが怪我して、2年生の縁下先輩が急遽主将代理になることになり、、
主将代理の座のすごく重くプレッシャーもあるし、自分はレギュラーメンバーじゃない、代理のメンバーだっていう感覚とてもわかる…
いきなり試合に入れられて、試合慣れもしてないのに何ができると言うんだ、って、
けど代理の座は無理だとしても自分にできることを必死に努めて、同期2年生に声かけてもらいながらちゃんとチームになっていってたの、この先三年生がいなくなっても大丈夫そうだなと感じられたよ
いやけど、烏野の守護神のやっさんから認められたナイスレシーブは泣いてしまうて…
かっこよすぎるし男前すぎるし、ずるすぎんだろのやっさん…
山口の緊張度具合には本当にもう緊張移って呼吸止まりそうだったけど、自分の保身に走った山口の気持ちもとてもわかるし、自分にはできるわけない、けど、けど、、!みたいな葛藤…けど縁下さんの言う通り逃げる方が後からもっと辛いんだ
根性無しの戦いっていう話タイトルが秀逸。
vs青葉城西
インターハイで負けた屈辱を晴らすための舞台…
4話も試合に削いでるのにも関わらず見てて全然飽きなかった…
烏野も成長してる分、青城もすごくチーム力上げてきてて、何より及川さんの殺人サーブの威力がより上がってたことにもう、終わった…って思ってしまった。
けど6人で強い方が強いって言うように烏野が青城と互角で戦えてるのが、これまで夏にやってきたことの現れで、
みんなが常に上を向き続けてみんなで合わせた歯車がこれなんだと思うと、感動の嵐…
何より1番のヒーローが、ピンチサーブ山口だったのが本当に…もう😭
誰よりも試合に出たい、ボールに触りたい日向が、
日向:10点取れ!
山口:試合終わっちゃうじゃないか。
日向:許す!
っていう山口を鼓舞するためのやりとりがもう、胸アツすぎる…
打たないのに山口並みに緊張してる先輩たちを見ると、本当に山口が成功して欲しい気持ちが伝わるのがわかるし、
初めて決まった山口のジャンプフローターサーブはもうこれだけで号泣。
山口に駆け寄りたい日向とのやっさんを抑える先輩たち、山口がずっとサーブにかけてるのを見てたからこそ、この反応になるんだろうなというのと、
山口が自分の弱さから脱したいって思いが強く伝わってきたし、本当に弱い人は自分の弱さに溺れてしまうもので、弱さから脱したいって思えてる山口はもう十分強いよ…
影山セッターでは敵わない天才とか言ってた及川さんが、
才能は開花させるもの!
センスは磨くもの!
って言うのはとてもずるい。
あんなにのらりくらりな感じなのにちゃんと負けず嫌いで、天才には生まれながらに敵うわけがないなんて言ってたのに、それに追いつこうと泥臭く、貪欲に努力し続ける及川さんの人間臭さ、本当に尊敬する。
フルセット後、見事烏野の勝利
インターハイの屈辱を無事烏野が果たせたっていう嬉しさもあるけど、
勝者もいれば敗者もいるっていう対比がすごく刺さる。
普通のスポーツ漫画なら主軸チームのみに常に焦点が当たってるからか、負けたチームは負け、終わりのような感じだけど、ハイキューにはそれがない。
負けたチームにもちゃんと過程があって、ちゃんとストーリーがあって、その結果だったっていうことをすごく丁寧に書いてるのが他のスポーツ漫画とは違うと感じる。
次戦はコンクリート出身、日向翔陽です!と宣戦布告をした白鳥沢学園、牛島との対決。
1シーズン全部試合みたいだけど飽きずに見られるかが不安だけど必ず見てみせる。