平田一

グランベルムの平田一のレビュー・感想・評価

グランベルム(2019年製作のアニメ)
2.3
正直言ってストーリーは間延びが過ぎるといいますか、陰鬱が過剰すぎて、装飾過多も同然です。魔術師になるために、嫉妬・憎しみ・一途な気持ち…清濁を併せ呑んだ感情に満ちていて、けど大事な交通整理が行き届いていなかった。昼ドラ百本分詰めた? ってぐらいドロドロしてただけ。

野菜省略で肉料理をひたすら食べた気分です(要するに胸焼けね)。

けど第12話の満月の感情が、何故彼女が新月のために命を燃やしたか…人形が人形でなくなった後半で、このアニメを再訪した価値は十分ありました。名劇半「人形の願い」と共に駆け上がり、ボロボロになろうとも、覚醒を迎えても、満月の親友だから、迷いを振り切って戦う。あそこは多分アニメ史上美しい最期だし、命を燃やし尽くすという一例だと思います。

あのクライマックスだけでも、何回でも見たいです。

でもやっぱり思います。
もうちょっとホッと出来る場面を増やしてほしかった。

陰惨陰鬱ギスギスドロドロ成分だけじゃあ疲れるよ。
平田一

平田一