正直言ってストーリーは間延びが過ぎるといいますか、陰鬱が過剰すぎて、装飾過多も同然です。魔術師になるために、嫉妬・憎しみ・一途な気持ち…清濁を併せ呑んだ感情に満ちていて、けど大事な交通整理が行き届いていなかった。昼ドラ百本分詰めた? ってぐらいドロドロしてただけ。
野菜省略で肉料理をひたすら食べた気分です(要するに胸焼けね)。
けど第12話の満月の感情が、何故彼女が新月のために命を燃やしたか…人形が人形でなくなった後半で、このアニメを再訪した価値は十分ありました。名劇半「人形の願い」と共に駆け上がり、ボロボロになろうとも、覚醒を迎えても、満月の親友だから、迷いを振り切って戦う。あそこは多分アニメ史上美しい最期だし、命を燃やし尽くすという一例だと思います。
あのクライマックスだけでも、何回でも見たいです。
でもやっぱり思います。
もうちょっとホッと出来る場面を増やしてほしかった。
陰惨陰鬱ギスギスドロドロ成分だけじゃあ疲れるよ。