BOOKOFFで投げ売りされていたからつい手に取る。Blu-ray全二巻をワンコインだぜおい。放送当時に番宣を見かけて以来だからもう五年経つのか。何となく気にはなっていたけど。箱庭学園ものを各話10分×10回というコンセプチュアルな作品。初回は良好だが、ソシャゲ原作特有のハンチクなファンタジー描写も相まって途中から大分怪しくなる。水着回とか犬神家に史上最大の侵略オマージュやってて昭和オヤジのセンス丸出し。『安達としまむら』然り、サービスとばかりに局部アップされると作り手の内在された男性的性欲を感じてしまう。あーあ期待するんじゃなかったと後悔していると、後半から突然正気を取り戻したように右肩上がりで改善する。互いの身分を慮り『ホールドオーバーズ』なシチュエーションできっちり別れを示唆するのがホント上品。限られた時間を一緒に過ごしていこうという話で、雑に過剰に密着させて百合でござい関係性でございとほぞく愚作がゴロゴロしている中にあってこういう姿勢は値千金だと思った。やっぱり最後まで観ないとダメだよな。ベストは第7話。二人がかくれんぼをする「だけ」の大変思い切った構成。ごく短い限られた尺と連ドラならではの自由性がガッチリ噛み合っている。外は雨模様なのも情緒があって素晴らしい。誰もいないだだっ広い図書館で睦み言だけが響き、スッとカメラが引かれる。そ……それだよ視聴者(俺)が求めているモノは!!絵コンテ・鈴木行。ベテランの仕事に感服した。