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ナイルパーチの女子会のmillyのネタバレレビュー・内容・結末

ナイルパーチの女子会(2021年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

甘い主題歌が意外と合ってた
切なさありサッドモンスター達の弱肉強食バトルもの
時折ジェンダー問題にも触れる社会派

誰が界隈のナイルパーチとなるのか?
と訝しみつつ進行
登場人物全員それなりに強か
強さと生命力には相関がある
だが社会性動物である我々人間が複雑な現代社会においてただ強いことは果たして総体として最良と言えるのだろうか

軸なし流されっぱなし主婦ブロガーしょうこは四天王の中で最弱
やさぐれ同級生は現実を犠牲にしたが孤独に哲学し内的成長遂げ二位
‪━━━健常者と社会病質者との壁━━━
実業面では如才なく振る舞えるが寂しいメンヘラえりこは主役ながらも二位
最強の狂戦士は二面性スイッチング華麗な成り上がり志向の獲物と邪魔者を薙ぎ倒していく脳筋ブルドーザー派遣後輩

皆一生懸命に時には小狡く生命という遺伝子の業に翻弄され他者を利用し蹴落としつつもそんな自分を内省し心虚しく日々をもがきながら生きている
個体全てが合わさり生態系は生まれる
化学反応を起こしながら複雑に影響を与え合う抑圧された女性たちには沢山の愛と憎しみが同居している
互いの住処を荒らしすぎたのでハッピーエンドの訳もなく
責任を背負って未来に踏み出す
清々しい別れ

凶暴な派遣後輩のDV様に「強いね...」の一言は素直で草
事実上の敗北宣言
確かに彼女の野生味と糞男を容赦なくカモる姿は爽快
家猫と野良猫の性質違いのようなものを感じる
仲間想いのようだし敵味方区別がくっきりしてるだけで情はあるんだろう
あそこまで異常に身が強ければ例外かもしれないが処世術にも限界があり物事と深く向き合い血肉にしていくことが自己超越への道であり遺伝子の言いなりにならずに人間として生きる真の強さになる
という教訓になった
人物の行き様にリアリティがあり良かった
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