イスラエル人の旅行者が飛行機の機材トラブルでイランに着陸してしまうところから始まる、イスラエル制作のイランとの諜報合戦モノ。テヘランの空港からタクシーに乗って市内に出てゆく場面など、おおお現代のイランってこんな町並みなのかーーと興奮を持ってながめたテヘランは、すべてギリシャで撮影されたものとあとから知る。
片方の当事者であるイスラエルのTV会社が制作したにしてはどちらを善とも悪とも断じないわりとフェアなストーリー展開で、イラン側の諜報機関における職場の人間関係の機微や夫婦の情愛、若者たちの青春など（アメリカ人がバックヤードでBBQするみたいに、イラン人も中庭でケバブとか焼いていたり、荒野でドラッグやりながら大音量のレイヴパーティーとかやってる。ほんとにできるのか知らないけど）もイスラエルサイドと同じかそれ以上に豊かに描かれていておもしろかった。ただし、この制作グループは一度もイランに足を踏み入れたことはないとのこと。ファンタジーとしてのイランで描かれるファンタジー。
S１で何も解決せず、S2製作決定らしい。オープニングの映像が美しいペルシャ語のカリグラフィーにイラン風音階を取り入れた印象的な音楽で毎回スキップせずに見てしまった。
