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女子的生活のHOのレビュー・感想・評価

女子的生活(2018年製作のドラマ)
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国内のドラマとか映画はクリエイターや演者が差別意識を温存したままのものが多くてがっかりすることが多いけど、これは当事者の監修が入っていると聞いて見てみた

主人公のみきちゃんがもうめちゃくちゃにイライラしているのがいい
当事者の困難を描くとき、その悲しみや苦しみにフォーカスしてドラマタイズするとステレオタイプ化しがちだけれど、このドラマは彼女(たち)の怒りや苛立ちを浮き上がらせていると思った
みきが感じる(そして抑え込まない)怒りには、女だから感じる怒りもあれば、トランスジェンダーだから感じる怒りもある

聞く前に調べろとか、無神経だとか、堂々と値踏みしてんじゃねえとか、マイノリティが我慢してカバーさせられがちなことを「うるせえ!」てちゃんと怒ってイライラしてるところ見せてくれてうれしいのだ お前(らみたいな大勢)の態度にこっち(側の大勢)はイライラしてんだよ!

ただ恋愛パートは過剰にキャラクタライズしすぎだなあと思った
トランスレズビアンが味わわざるを得ない苦さをはっきり描くのはよかったと思うけど、相手役の女優さんの演技がくどくて、「見せ物」っぽくなっちゃってたというか

甘やかさない我慢しない黙らない引かない、物言うキレるイライラする先へ行くみきちゃん かっこよかった
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