EDDIE

お茶にごす。のEDDIEのレビュー・感想・評価

お茶にごす。(2021年製作のドラマ)
3.5
デビルまーくんと母性の塊茶道部部長のラブストーリー!?
否!これは一人の人間が心から人を大切に想うようになる過程を楽しむ成長日記だ!

さて、『今日から俺は‼︎』でも割と熱く語りましたが、原作者・西森博之の大ファンで本作のテレビドラマ化が発表されてから心待ちにしておりました!
しかも友人が俳優として出ており、注目女優の萩原みのりが準ヒロインとしての出演。観ないわけにはいきません。

悪いところをあえて先に挙げておくと、とにかくテンポが悪い。
原作がギャグ漫画であることを考えると、25分程度の連続ドラマならばテンポ命でしょう。25分で長いと感じさせるのは一番いかんのではないでしょうか!?

ただ全体的にさほど悪くはない、というか途中で持ち直した感じがあるんだけど、とにかく視聴者を惹きつけるのに重要な第1話の冒頭シーンがあまりにも酷い!
『今日俺』や『天使な小生意気』ほど何度も読み返しているシリーズではないので詳しくは覚えてませんが、確かに冒頭の始まりは同じような感じだったと思います。
ただ漫画で読むのとドラマで観るのはワケが違います。
妙な間延び感が全体的に多いので、そのあたりの不満を持つ人は多いと思われます。

ただ今回キャスティングはそれなりに成功していると感じました。

満足な原作主要キャラ再現度

❶萩原みのり(浅川夏帆)
❷久間田琳加(姉崎奈緒美)
❸瀬戸利樹(山田航)
④野間口徹(顧問・縦島洋)
⑤永島聖羅(飯倉智花)
⑥鈴木伸之(船橋雅矢)

とりあえず主要キャラと再現度の高さというよりも、野間口さんの表現力で性格の悪いクソ先生を魅力的に演じたことから彼をランクインしました。
最終話あたりの笑いどころでの登場、あれはベテラン俳優だからこそ出せる空気感じゃないでしょうか。

萩原みのりはさすがの演技力でしたね。人を素直に褒められない、そして誰からも恐れられる主人公の船橋に臆することなく立ち向かえる勝ち気の強さ。目の演技から何からとても惹き込まれました。さすがです。

結構再現が難しいだろうなと思っていたのが、才色兼備で良妻賢母キャラな姉崎部長ですが、久間田琳加が見事表現していたんじゃないでしょうか。
高嶺の花のような可憐さも兼ね備えながら、誰よりも心がおおらかな人物。イメージぴったりに演じてくれました。

個人的に意外性No.1が瀬戸利樹ですね。山田航は最恐最悪なまーくんの相方として、腕っぷしの強さはありながらも、聡明さと何よりも常に余裕を持った性格の持ち主ですが、瀬戸利樹が自然に演じていました。

まーくんはなかなか再現難しいだろうなと思いましたが、『今日俺』で片桐智司を見事演じた鈴木伸之ならばという期待はありました。
ですが、デビルまーくんのメイクとか演出のセンスのなさも手伝い、原作のイメージ通りとはなかなか言えませんでしたね。ただ主人公としてのオーラを備えた部分は彼だからこそともいえるでしょう。

「自分に優しくできない人は人に優しくなんてできないんだよ!」

クライマックスでは夏帆のこの言葉がむっちゃ効きます。原作を思い出し、ちょっぴりウルっときました。

やはり西森ファンとしては大好きな漫画を実写化してくれたことに感謝しかありません。

2話あたりで船橋を追いかけ回すチンピラ役で東景一朗くんという知り合いの俳優さん(3人組の坊主のチンピラ)が出ているので彼にも要注目していただきたい!

やはりこの勢いのままアニメ化とゲーム化を実現している『天使な小生意気』の実写ドラマ化を希望します。
実写ドラマとしては主役が絶世の美女である必要があるので、そこのハードルはありますが、原作の認知度がもともとは『今日俺』よりも高いと思われるので成功のハードルは他よりも低いんじゃないでしょうか。
EDDIE

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