ヴィンチェンツォがとにかくカッコいいですね。ホントにソン・ジュンギの魅力が詰まった作品です。音楽とかカメラワークとかヴィンチェンツォを引き立てるためのものが多くて、男でも惚れる男っていうのがわかる気がします。
アクションシーンもカッコよかったです。
恋愛要素があんまり前面にないのも逆に良かったです。
ストーリーも予期せぬ展開が多くて、え？どうなるの？と思うことがしばしば。誰が敵で誰が味方なのか、誰がどう裏切るのか、そういった意味では予想が全くつかずドキドキでした。でもなんかヴィンチェンツォは負ける気がしなかったです。
悪をもって悪を制す。
そういうことがテーマの作品でしょうか。
たしかに、正義だけ貫いていても本当の悪には敵わないことはあると思います。卑劣な手段を用いてくる敵に対して、正攻法だけで攻めるのは難しい。
ただ、途中までは殺人という手段をあまり用いていなかったヴィンチェンツォが、最終的にはそういった手段を躊躇なく使っていたのが、個人的にはあんまり好きではなかったですね。
いやもちろん、ヴィンチェンツォ自身は自分のことを悪だと言っているし、そういう手段を厭わないことも言っている。はじめのシーンでもそういう感じなんですけど、中盤とかでは騙し打ちみたいな手段でトドメを刺してなかった部分が割と好きだったんです。終盤からの怒涛のそういったシーンの連続にちょっと辟易してしまった感はあります。別に敵を生かせというわけではないですが、弁護士なのに法よりも外法な手段を使うんだなと。
敵方も容赦なくそういう行為を行うので、仕方ない部分もあるのかな？赦すことができないからそういう手段で粛清をする、と。
ホン・ユチャン弁護士のあのシーンは衝撃で一瞬何が起きたのかわからなかったくらいです。余韻に浸る暇もなく、という感じ。そこから物語は動いていきましたけどね。(そこまでは結構コメディ要素が強い)
コメディとシリアスのシーン両方あって楽しめます。クムガ・プラザの面々のやり取りは楽しい。それぞれの隠された能力も凄い。でも、ここに集まりすぎじゃないかな？ある人の"ファンクラブ会長"というテロップには爆笑でしたけど。いやいや他に能力あるでしょ。
この面々の中では割と普通の人だけど事務長のキャラ好きです。
バカ(パボ=バベルの真のボス)のキャスティングは意外でした。こういう役のイメージはあんまりないですからね。振り切れている感じは楽しそうではありましたけど。ただ、意外とヴィンチェンツォにやられてしまう場面が多くて、そういう意味ではちょっと残念かな。権力とか財力に頼った攻勢ばかりで、もうちょっと頭脳戦っぽい方がよかったですね。チェ弁護士は、すぐ殺人・暴力みたいな感じがとても嫌。弁護士の割に力でねじ伏せようとするのがどうかと思ってしまいます。
敵方ではハンソとハン弁護士の2人は小物感ありますが憎めないキャラで好きでしたね。
