ピッツア橋本

モンテ・クリスト伯―華麗なる復讐―のピッツア橋本のレビュー・感想・評価

4.8
“復讐するは我らの中にあり”

港町で漁師として働き、最愛の恋人(山本美月)との結婚式も決まっていたダン(ディーンフジオカ)。

ところが結婚式の最中、ククメットというテロ組織の密航密輸に加担したという濡れ衣を着せられ、まさかの投獄を強いられるダン。
果ては国外の孤島へと流刑されて15年の歳月が流れる。
実はその悲劇を裏で計画遂行したのはダンを取り巻く仲間達であった!

なんとか生き延びて日本に帰ってきたダンはその事実を知り、復讐を胸に誓う。

獄中で知り合った冤罪の王に託された莫大な資産と新しい自分の名前“モンテクリスト伯”を継ぐ事で、ダンもといいモンテクリスト新海による華麗なる復讐劇の火蓋が切って落とされたのであった!



というあらすじの全9話のサスペンスドラマ。

正直第1話の脱獄やら悲劇の幕開けはちょっとコテコテし過ぎかなと思っていたのだけれども、2話以降からのダンの復讐の手順やそれによって乱れるターゲット達の人生のぐらつき感、増悪のオンパレードによって釘付けになる。

連続ドラマでしか出せない手に汗握る迫力と臨場感、次回への期待感の高まりを久々に感じ取れた。

ベースにはまるでシェイクスピアのような戯曲的な復讐の方法論や倫理、主人公の美学と悲哀がありつつ、ちゃんと現代的なアイテムで盛り上げている感じが素晴らしかった。

設定もキャラもぶっ飛んでるけど、実写ドラマ上のリアリティはギリギリ保ちつつ、
非常に知的で攻撃的なメロドラマに魅せられているようにも感じた。

自分はラストのモンテクリスト新海の復讐の美学が好きだ。裁かれるべきものと救われるべきもののバランスにとても共感できたからだ。

稲森いずみの儚さと女の弱さはいかにもドラマ!って描き方で良かった。