菅藤浩三

星影のワルツの菅藤浩三のネタバレレビュー・内容・結末

星影のワルツ(2021年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

自宅に夫婦でいて津波にのまれた南相馬の60歳男性が海上15kmの所を浮かぶ屋根に載って漂流。いきなりその描写から始まる。実際の映像も津波含めてできるだけリアルに交えて作られているのは10年経ったから。直後ではとてもとても無理でしょう。
 飲食ゼロ、耐え難い寒さ、水素爆発した福島原発を洋上から視た。死を覚悟するたびに屋根上に流れとどく布団・キャプ翼(遺書を書いてました)・ヘルメット…妻からの「生きろ」というメッセージと受け止める。遺品保管所にいくつも並ぶランドセルが物悲しかった。
 60歳男性が海上自衛隊に男性が救助されるまでの3日間を、実際のニュース映像を交えて描写。妻の菊池桃子、東京に住む娘川栄李奈の、自然な演技もよかったが、何と言っても遠藤憲一の迫真に迫った演技が素晴らしい。このドラマは2時間映画にしてもよかったくらいの出来。
 ちなみに遠藤憲一自身のツイッターにはこう書かれています「まだ震災関連のものを観るのが辛い方もいるでしょう。観れそうな方は是非ご覧下さい。」
菅藤浩三

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