「女は同じ物語」を見てのレビューです。タイトルが気になったのと、紀伊さん役の井頭愛海さんがあまりに役にピッタリの愛らしい雰囲気の女優さんだったので見てしまいました。ウブで女性嫌いと噂されてしまうほどの男性が、お母さんの策略に乗せられて思っている女性と結婚するまでのお話です。原作者の山本周五郎さんは読者をうまいこと乗せたつもりかも知れません。うまいこと決まったどんでん返しのドラマと見えますが、「えっ、それはあり得ません」という結末になっていると思います。元は短編小説なので、本屋で立ち読みして原作はもっとうまいことつじつまが合っているものなのか確認しなくちゃというドラマでした。どちらにしても、面白かったです。そして、井頭愛海さんは清楚で慎み深い女性の役がよーく似合っていました。
その後、本を読みました。残念、「あり得ない」は、そのままでした。著者は、この本のオチを、最初に思い付いてそれに肉付けして書いたから、「えっ、そんなことは起きない」と読めてしまう結果になるのかなと思います。ふーん騙された、でも気持ちのいい終わり、と読めたから良しとします。