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半分、青い。のemiriのレビュー・感想・評価

半分、青い。(2018年製作のドラマ)
5.0
戦争や震災やトラウマを扱ったものは、連続テレビ小説には多いけど、耳の障害のみならず、夢や愛に真正面からぶつかり挫折する、深いトラウマの話をあつかったものは少なかったように思う。
裕子ちゃんと鈴愛、律と鈴愛、秋風先生と鈴愛など、友情や恋を超えた深い、人と人の関係を扱っていた。
漫画で挫折し、夫に捨てられ、愛を失い、と、ぼろぼろの人生をここまでたくましく描ききってるものはあまりない。
家族や友人、地元の人たちもそれなりに利害関係があることも描き、それに皆が言及するヒューマンなつくりだった。
北川さんのドラマは、どこか、普通のひとたちとは馴染めない人たちの世界を描いているのだけど、聴覚を失った人の個別の世界の美しさを描くのと同様、基本的にはとても明るい。世界を肯定する力に溢れている。
プライドがない、とされ、プライバシーもないとされ、ぐいぐい人に入っていくけど、やさしくて、こうときめたら譲らない
、女性には珍しいキャラクターにも乾杯。
ヒロインはもちろん、子役の鈴愛もよかった。
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