"光を継ぐもの”
『ウルトラマンメビウス』以来、約15年ぶりのウルトラマンシリーズ視聴。
というのも、本作は今もなおレジェンド級の作品として名高い『ウルトラマンティガ』の誕生25周年の記念碑的作品。
『ティガ』は自分の世代ど真ん中のウルトラマン。
かつ、自分の小さいころといえばそれはもう「ウルトラマンっ子」で、暇さえあればウルトラマンの活躍を収めたVHSを見て主題歌を大声で熱唱していた。
メビウスしかり、やはりこういうメモリアル的な作品というものは強い興味をそそられてしまう。
✏️15年ぶりのウルトラシリーズ
前述の『メビウス』放送当時は中学生で、久々にテレビ画面に登場したウルトラ兄弟の姿に感動したものである。
そして約15年ぶりにウルトラシリーズを視聴したワケだが、けっこうアレですね、ウルトラシリーズもカジュアルに作品同士の壁を越えてしまっているというか…
ウルトラマンゼットとかウルトラマンリブットとか、割と新しめの作品に出てきたらしいウルトラマンはまだいいとして、ティガはさすがにもうちょっと勿体つけてから出てきてほしかった気が…
本作の「ベース」ともなっている作品なわけだし。
どうせ出てくるなら、『ティガ』本編のヤナカーギー戦に出てきた初代ウルトラマンくらい、レジェンド感を醸し出す演出が欲しい。
まあコレは同じ特撮作品である仮面ライダーやスーパー戦隊にも言えることなのだけど、あまりにも「作品の壁」というものが近所のお隣さんレベルにまで低くなっている。
✏️掘り下げ
約半年間の放送期間ということもあるだろうが、主人公のマナカ・ケンゴやそのパートナーのシズマ・ユナ、そしてヒジリ・アキト以外の、GUTS-SELECTの人物の掘り下げが少なすぎる。
特撮”ドラマ”というだけあって、やはりそのへんの人間関係が生み出す景色もぜひ視聴者にお届けして欲しかったところ。
✏️オマージュ
『ティガ』本編へのオマージュ的描写は、やはりファンをニヤリとさせてくれる。
トリガーのタイプチェンジは「パワータイプ」「スカイタイプ」とティガそのままだし、ゴルザとメルバを合体させたような見た目の怪獣・ゴルバーや、ファンの間でも人気が高いキリエロイドの再登場なども嬉しかった。
それだけに、「グリッター」形態のトリガーが早々に出てきてしまったのは個人的にはいただけない。
最終戦までとっとけ。
✏️続編!だけど…
2022年3月18日より、劇場およびTSUBURAYA IMAGINATIONで長編映画『ウルトラマントリガー エピソードZ』が放映予定。
「真の完結編」を銘打っているらしく、本作完結から2年後の世界を描いた作品となるらしい。
たしかに、最終回で若干思わせぶりな演出はあったけど…
今のところ、別途お金を払ってまで見る予定はありません。
☑️まとめ
『ティガ』の人気や栄光にあやかるということは、それなりにハイリスクかつハイリターンなことであるのだけれど、なんだか全体的に中途半端。
「子ども向けの作品」であることは重々承知だけれど、「当時リアルタイムで『ティガ』を視聴していた子どもたち」にも向けたファンサービスも必要だったのでは。