めっちゃくちゃ名作。大好きだ、このドラマ。
主人公はアスペルガー症候群のグルと、荒れた人生を生きてきたサング。
丁寧に死に向き合う父の想いを引き継いだグルくんの仕事が本当に美しくて、そのすがすがしさに悲しくなったり、知らない人の死なのに愛しくなったりした。ただの“誰かの死”じゃないんだよな。大多数の人間にとっては知らない誰かでも、その誰かを知ってる誰かがいて、それが社会なんだ。
そんな知らない誰かの一片を、なんとなく思い出せるようなエピソードばかりだった。
母と息子のエピソード、好きだったなぁ。もちろん、パパとグルくんのエピソードも。人の縁って不思議だと思ったし、ひたむきに向き合うことは無駄じゃない気がした。
どれだけ思っていてもすれ違うことはあって、届かない気持ちもある。それがこの世界の常のようだから、届いたときには払いのけたりしないで大切に受け取ることくらいはできる、器の大きさは持っておきたい。
それにしても、チ・ジニが本当によかったなぁ……。ずっと笑っているのに、ずっと泣きそうな表情で、見ているだけで胸が痛くなった。
グルくんのひたむきでまっすぐなところも素敵。グルくんは偏見が良い意味でない子だから、荒々しいサングの本当の姿をきちんと見つめることができた。ナムちゃんもいい子だったし。
続編もつくれそうな終わり方だったから、次にも期待したいなぁ。一気に観終わってしまって、とても寂しい気持ちになった。