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いだてん~東京オリムピック噺~のkurikintonのレビュー・感想・評価

5.0
涙なしには語れない。たくさんの人の思いが詰まって晴れて開催となった東京オリンピック。
いままでの大河ドラマとは全く異なる演出で、リズムが良く、これぞクドカン脚本!小ネタがおもしろすぎる。

前編もよかったけど、阿部サダヲが出てきてからの後編の加速がヤバかった。テンポのよさ、各キャラの魅力、何もかも素晴らしい。おもしろおかしい場面、台詞に、現代にも通じる風刺や批判が込められていて、元気いっぱいのまーちゃんがふと見せる表情に色んな感情が詰まっていて、笑いながら涙するようなシーンがたくさんあった。どんな悲しい話や感動的な話もジメッとダラダラさせず、感情をわかりやすくセリフで説明させないあたりが、やっぱクドカン好きだわ。

阿部サダヲは今まで観た映像ものでは一番の当たり役。おもしろカッコ良かった。役所広司はあっぱれだね。さすが。勝地涼はクドカン作品だといっつもこんな役だね。笑 森山未来はさすがピリッと締めてくれるし、勘九郎獅童の中村家コンビの息の合い方はほんとに兄弟みたい。杉咲花は健気で心打たれる。どの俳優さんもほんとに素晴らしかった。

音楽もとてもよかったし、オープニングがちょこっとずつ変わってくのもこれまた粋でしたなぁ。

オリンピックに関する知らない話がたくさんあって、プププっと笑っちゃう小ネタも実話だったりして、おもしろかった。女性の話は印象に残っていて、人見絹枝の回もめちゃくちゃ感動したし、前畑秀子もよかった。今当たり前に男女スポーツしてるのも、たくさんの先人の方々の勇気があったからなんだなーと。そして、平和を夢見て、世界平和のためにオリンピックに人生と命をかけた人たちがいることに胸が熱くなった。スポーツを介して見た目も言葉も違う人たちが心を通わせ応援し合う。これこそ平和の祭典だと改めて思った。

わたしにとっては今までで一番最高の大河ドラマでした。
オリンピック延期になったし来年再放送してほしい!!
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