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推しの王子様のmaroのレビュー・感想・評価

推しの王子様(2021年製作のドラマ)
3.0
2021年夏ドラマで面白かった順位:6/8
 ストーリー:★★☆☆☆
キャラクター:★★★☆☆
    映像:★★★☆☆
    音楽:★★★☆☆

最初は金持ち女が年下男を育てる道楽ドラマかなって思ったけど、、、それはつかみだけで、本質は別のところにあった。
ただ、最後まで観て思ったのは、このドラマ、いいところと微妙だったところが明確に分かれていたこと(笑)

<よかった点>
「好き」という気持ちと全力で向き合っていたところ。
もともと泉美(比嘉愛未)は大の乙女ゲーム好き。
それが高じて自分でゲーム会社を立ち上げ、自分で作った乙女ゲームも大ヒット。

他の社員もみんな何かしらのオタクである。
舞台だったり、城だったり、編み物だったり。
何かを「好き」でいることがいかに人生を豊かにするかがよく伝わってくる話だ。

だからこそ、「好き」という気持ちを押し込めていた航(渡邊圭祐)の気持ちもよくわかる。
彼は本当は好きなことがあったのに、それを封印した過去を持つ。
好きな人やモノがあると心が乱されることもある。
不安定になるぐらいなら、好きなものなんてない方がいいと。

そうやって「好き」であることのメリットとデメリットを両方描きつつ、それでも好きなものがあると人生を輝かせてくれるというメッセージはよかった。

<微妙だった点>
ひとつはラブコメ感が薄く、特に社長と副社長(ディーン・フジオカ)のキャラクターがコンニャクだったこと。
もうひとつは、ビジネスまわりが表面的すぎたこと。

「好き」という気持ちは人に対してもモノに対しても同じだけど、このドラマでは人以外のものに寄りすぎてて、ラブコメって感じがしなかった。
三角関係はあるものの、人間同士でバチバチするわけでもなく、ラブストーリーとして観ると超絶物足りない。
これなら恋愛要素はもっと少なくして、ヒューマンドラマやビジネスドラマに振り切った方がよかった気もする。

そして、信じられないぐらい社長と副社長のメンタルが弱かったこと(笑)
社長は自分が乙女ゲームに情熱を捧げられなくなったことで、社員の前で「あたし、会社辞めまぁす!」と。
社長と付き合ってた副社長も「キミが辞めるなら、僕も辞めまぁす!」と。
大企業に買収された後とはいえ、もともとベンチャーで社員が7人しかいないのに、それ言っちゃう?って(笑)

しかも、その買収した大企業ってのがアウトドアの会社なんだよね。
今や手広くビジネスをすることもめずらしくないけど、アウトドアとゲームって合う気がしない。

で、大企業あるあるで、買収された後は利益追求型となり、開発フローも細かく決められ、ゲームの質がダダ下がり。
メンバーも不満が溜まったため、なんと買収解消!
再度独立するという謎展開(笑)

<つまるところ、、、>
メッセージ性はよかったけど、その肉付けの要素がとっ散らかってて、個人的にはハマれず、、、でした(笑)

そういえば、『プロミス・シンデレラ』もそうだったけど、女性が年下すぎる男と付き合うときは、まず断るんだね。
その若い男性の未来を考えて、理性を働かせて、、、(笑)
まあ、最終的には付き合うことになるんだけどね。
特に『推しの王子様』はポテンシャル採用感強かったけど(笑)
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