Joey

ミステリと言う勿れのJoeyのレビュー・感想・評価

ミステリと言う勿れ(2022年製作のドラマ)
5.0
モテない菅田将暉、オドオドした伊藤沙莉、家柄を感じさせない尾上松也、なんか可愛いヒロイン門脇麦、飄飄としていない永山瑛太、みんな真逆な感じだけど、みんな良い味を出している。
冷静に考えると「なるほど!」という謎解きはない。ちょっと「えっ?」が多い。でも、なんか、スゴイところに行き着いた気になる。モジャモジャが掻き回すもんで、その過程が病みつきになる。そして、このクセのある連中が間髪入れずに攻めてくる。ラストの2話なんて、整くんの登場は殆どサイドストーリーだもんね。

ミステリと言う勿れ。そう、第10話はミステリではなく、切ない初恋を描いた物語だった。決して思い出したくない地獄のような出来事と、ずっと抱きしめていたい大切な思い出が、彼女本人にも辿り着けない心の奥底に仕舞い込まれている。そこにあると分かっていても、ただただ、じっと、遠くから見つめているしかない。何も出来ない自分は、桜が美しいことも誰にも伝える事が出来ない。先人たちから授かった知恵は、掛け替えの無い経験によって書き換えられ、逞しい生命を得ていく。大人になることは、こんなにも辛い事だったのか。忘れていた記憶が蘇ってきた。
やっぱり月9は、こんなラブストーリーが似合う。自分にとっての最終回はこれで、後の2回は次作の予告編ということにしています。
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